摘み入れ地点

ゲームプランナー見習いが得た知見を書いてガチャ代金を稼ぐ場所。

ソシャゲ運営はそんなに微課金のことを考えていない(気がする)

 

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面白かったのでちょっとだけ書いてみる。結論を書くと、一回に払う金額視点で言うとたいていの場合微課金はダメというのは正しい。が、微課金だから頭のリソースを持って行かれるというのは最近は間違いな気がしていて、だいたいどのゲームでも課金で解決できない要素が含まれていることがほとんどだから、ソシャゲに手を出した時点で頭から除外できることなど無い。なので一生懸命遊ぼうな!という感じ。

正直自分は課金施策の設計を丁寧にやったことはないので(最近はインゲーム設計が多い)ソシャゲの内側にいる平社員から見たもろもろの話を書いてみる。全部個人の感想です。感想だからな。

 

運営は微課金のこと考えていない、というか考えにくい

大前提として、ソシャゲ運営するにあたって優先することは大きく2つ。

  • お金を払ってもらう
  • 続けて遊んでもらう

凄くシンプル。ソシャゲの運用をやるにあたって監視しているKPIは、だいたいどのタイトルでもこの2つに関連している。

で、これらを優先してソシャゲを運用していくぞ!というときに、この微課金というのはかなり扱いが難しい。というか、考慮する必要性がないケースが多い。

というのも、そもそも大抵のソシャゲは金払ってくれる人ほど続けてくれるという図式が成り立っている*1。そういう場合に運営側がどういう設計をするかというと、当然だが金をたくさん払いたくなるような設計をする。

ここで、お金を払っている人にたくさん払ってもらうような設計にするか、少しずつお金を払ってもらう代わりにみんなにお金を払ってもらうような設計にするかはそのタイトルの方針次第だが、いずれにせよたいていの場合は一番値段が高いほうから設計していくことがほとんど。だってお金払った分だけ得するようにしたいので。みんなにお金払ってほしいが、払った人にはその分満足してほしい、となるとそういう形になるのはある種必然。

その最たる例はジュエルあたりの金額設定で、どこのタイトルも一回の消費金額が高ければ高いほどジュエルあたりの金額が安く設定されている。

ここで、微課金に対して何らかの考慮をするかというと、まぁほとんどしない。やるとしたら微課金と言うよりは初課金、つまりはじめてお金を払う人に対しての値段設計をするぐらい。初めての人が「これぐらいだったらお金払ってもいいかもなぁ」って思えるラインを狙った価格帯のものを売る、みたいなことはあって、それが結果的に微課金に対しての商品になることはあると思う。

また、他にも微課金に対して優遇しているように見える施策などはいろいろあると思う。たとえばステップアップガチャなどはその例にあたる。が、あれらも結局は最初に紐を緩めた後に天井を叩くところまで課金してもらうための施策なので、微課金の人のために設計した、みたいなことはあんまりない。

以上の通り、自分個人視点からでいうと、微課金というユーザ層を狙ってなんらか施策をやるということは、あまりないと思う。厳密に言うと、微課金だけを狙った施策、というのはあまりない、が正しいかもしれない。

 

念のため書いておくが、別に運営が考慮していないからといって、微課金として遊ぶな、といっているわけでは無い。あくまでも、売り上げの最大化を考える上で、ちょっとだけお金を払う人、というのはあんまり考えていない、ということが言いたいだけである。*2

 

ソシャゲに手を出した時点でそのゲームを頭から完全に除外することはできない

記事の中で書かれていたことにもちょっと言及したい。

記事では、以下のような文がある。

重課金はその数分だけのために多額の課金をして達成できる。

達成できたのだから、(やろうと思えば)次のイベントまで頭から除外できる。

引用元 ソシャゲは微課金が中途半端で一番ダメ

この文は若干分からない部分があるが、多分、課金すればガチャでキャラが入手できるし、貴重なアイテムも獲得できるだろう、という思想があるのだと思う。

が、それでいうと最近は全てを課金によって解決できるゲームが存在しない気がする少なくとも時間の消費は必須で、イベントでしか配布されないアイテムなんかがその例。なので、ゲームを楽しく遊び続けるためには、課金量は融通できるが、遊ぶ時間については融通しづらい。そういう意味で、記事の引用部の手前にある内容などはその通りだと思う。

ちなみにわざわざこんな設計にしている理由は、そっちの方がプレイを続けてくれるからウマ娘のレンタルが一日3回限定だったり、目覚まし時計の使用回数・入手場所が限られているのもそれが理由で、楽しいと思いつつももう一回遊びたい、アレを使って遊びたいを作るのはソシャゲにとって大切。

詰まるところ、別に微課金だろうが重課金だろうが結局ソーシャルゲームに手を出している時点で継続しろという圧は運営側からかかっている。もちろん課金に対して思考を持って行かれてない、という部分はあるだろうが、結局ゲームを始めてしまった時点で頭のリソースは何らか持って行かれることは確実なので、その覚悟を持って始める方がいいと思う。

 

ちなみに私も当然頭のリソースをソシャゲに持って行かれていて、ただしそれでも業界の中では少ない方だと思う(5~6本やっている人とか普通にいる中、私はせいぜい3本程度なので)。ちなみに並行でソシャゲで遊ぶコツは、並行で遊べるように端末やエミュを増やすことです*3。つまりiPhoneSEの2世代目は最強です。

*1:他タイトルも含めてデータで見たことは無いので要出典かも?肌感はそうではある

*2:個人の意見としては微課金万歳です。微課金で遊んでいるゲームも無いわけじゃ無いですし。

*3:この辺はデリケートなので書いておきますが、エミュレータは「使っていいよ」って公式が言ってるタイトルに対してだけ使っています。海外が開発しているタイトルは結構そう言うのが多いです。逆に言うと、そう言っていないからこのタイトルは遊ぶのキツいからやめよう、みたいなことが起きています